衆議院解散が決定!投票はどうやって?

政治

2017年9月25日、安倍晋三首相が28日に召集される臨時国会の冒頭において衆議院を解散することを正式に発表しました。
2015年6月の公職選挙法改正によって選挙権が18歳以上に認められるようになってから、初めての衆議院議員総選挙となります。
今回は、初めて選挙に行く!という人のために、総選挙ではどのように投票するのかを説明していきたいと思います。

まずは衆議院の選挙制度をおさらい

衆議院の選挙制度と言えば、もちろん「小選挙区比例代表並立制」ですね。

小選挙区

全国47都道府県が289の小選挙区に区分されています。小選挙区は、まずすべての都道府県に1ずつの小選挙区を割り振り、残りの242を人口に応じて配分します。最少は山梨・福井・鳥取・島根・徳島・高知・佐賀の「2」、最多は東京の「25」となっています。
小選挙区制は、「その選挙区で最も多く得票した一名が当選する」制度ですから、この小選挙区を通じてまず289人の議員が選ばれます。

比例代表

比例代表選挙は全国を11ブロック(北海道、東北、北関東、南関東、東京、北陸信越、東海、近畿、中国、四国、九州)に分けて行われます。定数もブロックごとに決められており、最少は四国ブロックの「6」、最多は近畿ブロックの「28」です。議席はブロックごとに、ドント式で各政党に割り振られていき、全ブロックを合わせて176人の議員が選ばれます。
また、衆議院の選挙制度の特徴としては、「重複立候補」制度をあげることができます。小選挙区での立候補者は比例代表でも同時に立候補することができ、小選挙区で落選した場合でも比例代表の状況によっては「復活当選」ができる制度として知られています。

どうやって投票する?

衆議院の選挙制度をおさらいしたところで、実際に投票に行くときにはどうしたらいいかを、順を追って見ていきましょう。

持ち物は?

住んでいる市区町村の選挙管理委員会から送られてくる「投票所入場券」を持参しましょう。「投票所入場券」には、氏名などの情報が記載されており、これを持参すればすぐに名簿と照合されて投票用紙を受け取ることができます。

「投票所入場券」は、実は「必ず持っていかなければならないもの」ではありません。持参するのを忘れてしまったとしても、本人であることが確認できれば予備の「投票所入場券」を発行してもらうことができます。

投票はいつできる?

原則として、投票は投票日の午前7時から午後8時までの間に行うことができます。

投票日当日に都合がつかない場合は、「期日前投票」を、公示日(今回の選挙であれば10月10日)の翌日から投票日の前日まで行うことができます。「期日前投票」ができる場所は、市(区)役所や公民館などが多いのですが、最近ではデパートやショッピングセンター、駅などに投票所を設ける自治体も増えてきています。最大で午後8時まで投票できるので、学校帰りなどに投票を済ませることもできます。

投票のしかたは?

「『投票所入場券』を係員に渡す」→「投票用紙を受け取り、記載する」→「投票箱に投票用紙を入れる」という流れを3回繰り返します。

衆議院議員総選挙の際には、「最高裁判所裁判官の国民審査」も同時に行われます。

第七十九条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。
 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。

出典 日本国憲法

  1. 小選挙区:投票用紙に、「候補者の氏名」を記載します。
  2. 比例代表:投票用紙に、「政党の名称」を記載します。
  3. 国民審査:投票用紙の、「罷免したい裁判官」の氏名の欄に「×」印を記載します。

なお、投票用紙に記載する台には鉛筆も候補者(政党)のリストもきちんと用意されているので、安心ですね。

投票にはどれくらいの時間がかかる?

投票用紙を3枚書いて箱に入れるだけなので、投票所が空いていて、かつ投票先が決まっていれば、ものの数分で終わります。
投票所までの行き帰りの方が、よっぽど時間はかかります。

まとめ:投票はすぐできる!

さて、ここまで見てきたように、投票自体は時間も手間もほとんどかからずに済ませることができます。それでも、今回の選挙の投票日である10月22日は、高校3年生では中間考査や模擬試験などと時期が近く、時間をとって投票に行こうという気にはあまりならないかもしれません。「期日前投票」などの制度も有効に使って、投票所に足を運んでもらえると嬉しく思います。
そうは言っても、「実際にどうやって投票先を選んだらいいの?」と思っている人も少なくないかもしれません。今後は、投票までの情報収集のしかたなどを取り上げていきたいと思います。